日本企業は台湾の土地を買えるか?土地法第18条と相互主義の原則
近年、台湾市場は日本の製造業、小売業、そしてテクノロジー企業にとって、単なる輸出先以上の重要な戦略的拠点としての地位を確立しています。台湾でのビジネス展開を深化させる過程で、現地法人の設立と並んで経営課題として浮上するのが、オフィス、工場、あるいは物流拠点としての不動産の取得です。
しかし外国企業が異国の地で不動産という固定資産を保有することは、単なる商取引以上に、その国の国家主権や安全保障、国土計画と密接に関わる高度な法律行為となります。特に台湾においては、地政学的な特殊性や国土の制約から、外国人による土地取得に対して独自の法的統制が敷かれています。
「日本企業は台湾の土地を買えるのか」という根源的な問いに対する答えは、原則としてはイエスです。しかしそこには土地法を中心とした厳格な法的要件と、日本法とは異なる運用実態が存在します。
本記事では、台湾における外国人土地取得の憲法とも言える土地法第18条の相互主義の原則から、第17条による禁止区域、さらには農業発展条例による農地取得の壁に至るまで、最新の法令および判例に基づきその法的構造を解き明かします。
目次
台湾の土地法第18条と相互主義の原則:日本企業の地位
台湾において外国人(外国法人を含む)が不動産権利を取得するための入り口となる法的根拠は、土地法第18条に規定された平等互恵(相互主義)の原則にあります。これは国際私法における相互主義の考え方を土地制度に適用したものであり、台湾の土地制度を理解する上で最も基本的かつ重要な概念です。
相互主義の法的構造と要件
土地法第18条は、外国人が中華民国において土地の権利を取得または設定できるのは、条約またはその本国の法律において、中華民国の人民が当該国において同様の権利を取得または設定できる場合に限ると明定しています。この条文は外国人の権利能力を無条件に認めるのではなく、相手国が台湾人に対して同等の権利を保障していることを停止条件としています。
この相互主義の確認方法は、個別の取引ごとに証明を求めるのではありません。内政部が各国の法制度を調査し、互恵国リストとして公表する形式をとっています。このリストに掲載されている国籍の者は、個別の案件で自国の法律を証明する必要が免除され、台湾人と同様の手続きで土地取得が可能となります。
日本の完全平等互恵国としての地位
日本企業にとって極めて重要な事実は、日本がこの内政部のリストにおいて完全平等互恵の国家として分類されている点です。具体的には内政部が発出した通達により、日本人は台湾において土地権利の取得および設定が認められています。
この完全平等互恵という地位は当然のことのように思えるかもしれませんが、世界的に見れば決して当たり前のことではありません。たとえばフィリピンやインドネシアなどの近隣諸国では、外国人の土地所有に対して厳格な制限があります。その結果、これらの国籍を持つ人々は台湾でも土地取得が制限されるか認められない場合があります。また米国の一部の州(オクラホマ州など)のように、州法で外国人の土地取得を制限している場合、その州の出身者は台湾でも同様の制限を受けることになります。
これに対し日本法においては、明治時代に制定された外国人土地法が現存するものの、実務上は政令による制限が発動されていないため、外国人は日本人と全く同等に土地を所有できます。この日本の開放的な法制度が、相互主義を通じて台湾における日本企業の権利を担保しているという構造を理解することが重要です。
日本法との比較:証明責任の所在
日本の不動産実務においては、外国人が土地を購入する際、司法書士が外国人土地法に基づく大臣許可の要否を確認することは稀であり、事実上フリーパスに近い状態です。一方、台湾では登記申請時に相互主義の確認が必須の審査項目となります。
ただし日本はリスト国であるため、申請時に日本法の内容を証明する書類(弁護士の意見書等)を添付する必要はありません。これは実務上の大きなアドバンテージです。もしリスト外の国の企業が台湾の土地を買おうとする場合、相手国で台湾人が土地を買えることを証明しなければならず、そのハードルは極めて高くなります。日本企業はこの法的な特権とも言える地位を享受していると言えます。
台湾の土地法第17条による取得禁止土地:国家安全保障と資源保護の壁

相互主義により日本人は土地を取得できる権利能力があることが確認できましたが、これは台湾のあらゆる土地を取得できることを意味しません。権利の主体(誰が)の問題をクリアした後に立ちはだかるのが、権利の客体(何を)に対する制限です。台湾の土地法第17条は、国家の存立、安全保障、および公共の利益に直結する特定の種類の土地について、外国人への移転、負担の設定、および賃貸借を絶対的に禁止しています。
絶対的禁止区域の詳細定義
土地法第17条第1項に基づき、以下の土地カテゴリーは外国人による取得が一切認められません。これらはデューデリジェンスにおいて真っ先に確認すべきレッドゾーンです。林地は森林法に基づき指定された土地であり、国土の保全と水源涵養を目的としています。山間部でのリゾート開発や、山林を含む広大な敷地の工場建設は不可となります。漁地は養殖池や沿岸の漁業権設定地などであり、食料安全保障の観点から規制されています。食品加工業等が自社で養殖池を保有することはできません。
狩猟地は野生動物保護区等であり、一般的なビジネス展開では遭遇する可能性は低いです。塩地は製塩事業のための土地であり、歴史的に国家専売事業であった名残です。沿岸部の開発案件で旧塩田跡地が含まれる場合は注意が必要です。鉱地は鉱業権が設定される土地であり、地下資源は国家所有の原則に基づきます。資源開発関連企業であっても土地所有権の取得は制限されます。
水源地は水源保護区であり、水質汚染防止と水資源確保のため厳格に管理されています。半導体工場など大量の水を必要とする産業でも、水源地自体の所有は不可です。要塞軍備区域および領域辺境の土地は、軍事基地周辺、国境離島、重要防衛施設周辺を含みます。最も注意が必要であり、工業団地選定時も近隣に軍事施設がないか確認必須です。
要塞軍備区域リスクとデューデリジェンスの重要性
日本企業が特に注意すべきは、要塞軍備区域および領域辺境の土地です。台湾は地政学的な緊張関係にあるため、軍事施設の配置は広範囲に及びます。一見すると普通の工業用地や商業地であっても、法的には要塞堡塁地帯法や重要軍事施設管制区の規制範囲内にある可能性があります。これらの土地は外国人への所有権移転が登記段階で却下されます。
実務上は、購入予定地が決まった段階で、各自治体の地政事務所や環境敏感地域単一窓口検索プラットフォームを通じて、当該土地が土地法第17条の制限区域に該当しないかの照会を行う必要があります。この確認を怠り、契約後に登記ができないことが判明した場合、手付金の返還トラブルや損害賠償問題に発展するリスクがあります。
日本の重要土地等調査法は土地の利用を規制するものであり、所有権の取得自体を禁止するものではありません。しかし台湾の土地法第17条は取得そのものを禁止している点で、より強力な規制であるという認識が必要です。
林地・水源地の厳格性
日本では外国資本による水源林の買収が議論となることがありますが、現行法では届出制(森林法)や事後的な利用規制にとどまり、売買自体を止めることは困難です。対して台湾では、林地や水源地はその地目により明確に管理されており、外国人がこれらを取得することは法的に不可能です。この点は台湾の法制度が国土保全に対して、所有権の入り口段階で強力なフィルターを設けていることを示しています。
台湾の土地法第19条と用途制限:ビジネス目的と投資への誘導
土地法第17条の禁止区域に該当しない土地であれば、日本企業は自由に取得できるのでしょうか。ここにもう一つのフィルターが存在します。それが土地法第19条による用途制限です。外国人が取得できる土地は特定の目的に供するものに限定されています。
許可される使用目的の限定列挙
土地法第19条第1項は、外国人が取得できる土地の用途を限定列挙しています。住宅として個人の居住用や企業の駐在員宿舎等が認められます。営業所、オフィス、商店、工場は日本企業の進出において最も一般的な用途です。その他に教会、病院、外国人子弟学校、外交使領館および公益団体の会所、墳墓が認められています。さらに国内の重大建設、全体経済または農牧経営に資する投資で、中央目的事業主管機関の認可を受けたものも対象となります。
通常のビジネス展開における適用
日本企業が台湾現地法人を設立し、オフィスビルや工場を購入する場合、営業所・工場に該当するため特段の問題なく取得が可能です。この場合、登記申請書において使用目的を明示し、会社登記簿等を添付することで要件を満たすことができます。
投資条項の戦略的意味
注目すべきは投資条項です。これは上記の用途に当てはまらない場合(たとえば大規模なリゾート開発、物流ハブ、農業関連投資など)であっても、それが台湾の経済発展に資する重大な投資であると政府が認めれば、例外的に土地取得を許可するという規定です。このスキームを利用する場合、外国人投資による国内重大建設、全体経済または農牧経営のための土地取得弁法に基づき、通常の土地登記手続きの前に経済部やその他の主管官庁からの事前認可を取得する必要があります。
対象となるプロジェクトには、観光ホテル、観光娯楽施設、スポーツスタジアム、住宅団地開発、工業団地、商業エリア、ハイテク工業パークの開発、海面埋立地、ニュータウン開発、農業および畜産の集約的産業への投資が含まれます。この手続きは複雑であり、事業計画書、環境影響評価、資金計画などを提出し国家レベルの審査を受ける必要があります。しかしこれにより本来は取得困難な種類の土地を取得できる可能性が開かれるため、大規模プロジェクトを検討する日本企業にとっては重要な法的ルートとなります。
台湾における農業用地に関する法的障壁:日本企業への最大の留意点

台湾不動産投資において、日本企業や個人投資家が最も誤解しやすく、かつ法的リスクが高いのが農地の扱いです。「台湾の田舎で農地を買って、のんびり暮らしたい」あるいは「農地を安く買って工場を建てたい」という要望は頻繁に聞かれますが、これには極めて高いハードルが存在します。
農地農有政策の歴史と転換
台湾では長らく、土地改革の歴史的経緯から農地農有(耕作する者が農地を所有すべき)という厳格な原則が貫かれてきました。しかし農業の国際競争力強化と農村の活性化を図るため、2000年に農業発展条例が大幅に改正され、自然人であれば農民資格がなくても農地を売買できるようになりました。
この改正により台湾人の間では、資産家が農地を購入し豪華な農舎を建てて別荘として利用する事例が急増しました。しかしこれはあくまで台湾人の自然人に対する緩和であり、外国人および法人に対する規制は依然として厳格です。
外国人による農地取得の禁止と例外
現在、土地法第17条の改正により、形式上は農地が外国人取得禁止リストから削除されました。しかし実質的には内政部の通達および農業発展条例の解釈により、外国人の農地取得は特定の条件を満たさない限り認められません。使用目的が土地法第19条第1項各号の用途に合致することが必要です。
日本人が住宅目的で農地を取得しそこに農舎を建てることは認められるでしょうか。内政部の見解ではこれを否認しています。農地上の農舎建設は農業経営者のための特例であり、単なる居住目的での農地取得は法の趣旨に反するとされています。したがって日本人が別荘用地として農地を購入することは、登記実務上却下される可能性が極めて高いです。
私法人(企業)による農地取得の制限
さらに重要なのが法人による農地取得の制限です。農業発展条例第33条により、私法人は原則として耕地を取得できません。例外的に取得が認められるのは農業企業機構であり、かつその法人の定款や組織形態が一定の要件を満たす場合に限られます。
つまり一般的な日本企業(製造業や商社など)が将来の転用を見越して農地を先行取得することは、農業発展条例によってブロックされます。日本企業が農地を取得できる唯一の適法なルートは、土地法第19条第1項第8号に基づく農牧経営投資として政府認可を得ること、または適格な農業企業法人として台湾現地法人を設立することです。
日本法との比較:農地法の壁
この状況は日本の農地法と類似しています。日本でも農地法第3条により、農地の権利移動には農業委員会の許可が必要であり、一般法人が農地を所有するには農地所有適格法人の要件を満たす必要があります。台湾の規制も趣旨としては農地を非農業的資本の投機対象にしないという点で日本と共通しています。しかし外国人という属性に対して土地法第19条の用途制限が加重される点で、外国人投資家にとっては二重の壁となっています。
台湾における会社法改正と認許制度の廃止:日本企業の進出形態
不動産取得の主体となる日本企業の法的地位について、近年の重要な法改正を理解しておく必要があります。2018年の会社法改正により、外国会社の台湾進出プロセスが大きく変わりました。
認許の廃止とその影響
かつて外国会社が台湾で権利能力を持つためには、経済部による認許という特別な手続きが必要でした。しかし2018年の会社法改正により、この認許制度は廃止されました。現在、会社法第4条および第370条に基づき、外国会社は本国の法律に基づいて設立されていれば、台湾においても当然に法人格を有するとみなされます。ただし台湾国内で恒常的に営業活動を行うためには、依然として支店の登記が必要です。
不動産登記実務への影響
この改正に伴い土地登記規則も変更されました。以前は不動産登記申請時に認許証の提出が求められましたが、現在は外国会社登記表を提出することで足ります。つまり日本企業が台湾支店を設立していれば、その支店名義で不動産を取得する際の手続きが簡素化されています。
現地法人(子会社)設立のメリット
日本企業が台湾の土地を取得する際、日本本社(外国法人)が直接取得するスキームと、台湾に現地法人を設立して取得するスキームの2通りが考えられます。実務的には台湾現地法人の設立が推奨されるケースが多いです。
台湾法に基づいて設立された現地法人は内国法人として扱われるため、土地法第18条の相互主義の審査が不要となります。融資を受ける際の銀行の対応もスムーズになる傾向があります。ただし現地法人が取得する場合でも、資本構成によっては一部の敏感な土地の取得に制限がかかる可能性がある点には留意が必要です。
台湾における土地取得の具体的プロセスと税制

実際に日本企業が台湾の土地を取得する場合の手続きは以下の流れで進行します。台湾の不動産取引は契約から登記までのプロセスが厳格に定められています。
契約締結と公契・私契
不動産の売買契約においては、実務上2種類の契約書が作成されることが一般的です。私契約書は売主と買主の間で取り交わされる詳細な取引条件を定めた契約書であり、日本で言う通常の売買契約書にあたります。公契約書は登記所に提出するための公定様式の契約書であり、土地や建物の公定価格に基づいて記載されることが多く、課税の基礎となります。
税務申告と納税
登記申請の前に関連する税金を納付しなければなりません。土地増値税は台湾独特の税制です。土地の所有期間中の値上がり益に対して課税されます。原則として売主が負担しますが、契約により買主負担とすることも可能です。この納税証明書がないと所有権移転登記は受理されません。契税は建物の取得に対して課される税金で、買主が負担します。税率は建物の評定価格の6%です。印紙税は契約書等に貼付します。
登記申請
土地の所在地を管轄する地政事務所に申請を行います。日本企業が必要となる主な書類として、土地登記申請書、身分証明書類(日本法人の場合は日本の法務局発行の登記簿謄本)、売買移転契約書(公契)、納税証明書、土地使用分画証明書(都市計画区域内の場合)、委任状(現地の地政士に委任する場合)があります。
日本法人の登記簿謄本には、日本の外務省による公印確認と、台北駐日経済文化代表処による認証が必要です。日本は互恵国リストにあるため、互恵証明書の提出は不要です。
登記の公信力
台湾の土地登記制度はドイツ法および日本法の影響を強く受けていますが、日本法との決定的な違いとして登記の公信力が挙げられます。土地法第43条により、この法律に基づき行われた登記は絶対的な効力を有すると定められています。
日本では登記に公信力がないため、登記簿を信じて取引しても真の所有者が別にいれば保護されない場合があります。対して台湾では登記簿の記載を信頼して取引した第三者は強力に保護されます。これにより取引の安全性が担保されています。
台湾における相続と強制売却:外国人の特殊ルール
相続登記完了から3年以内に売却
日本人が台湾の不動産を所有したまま死亡し、相続が発生した場合の規定についても理解が必要です。土地法第17条で取得が禁止されている土地(林地、水源地など)であっても、相続による取得は例外的に認められています。しかしこれには重大な条件が付されています。土地法第17条第2項により、外国人が相続によりこれらの禁止土地を取得した場合、相続登記完了の日から3年以内にその土地を台湾人に売却しなければなりません。
もし3年以内に売却しなかった場合どうなるのでしょうか。土地法第73条の1の規定が準用され、地政機関によって国有財産署に移管され、公開入札にかけられることになります。これは外国人の権利承継を一時は認めつつも、最終的には国土を国民の管理下に戻すという、国家主権と私有財産権のバランスをとった規定です。日本にはこのような国籍に基づく強制売却規定は存在しないため、台湾独自の法的リスクとして認識しておく必要があります。
登記名義管理を怠るリスク:収用・補償局面で表面化する実務上の落とし穴
不動産所有に伴うリスクは、売買や賃貸借といった取引局面に限られません。台湾では公共事業に伴う土地収用や区画整理が行われることも多く、その際には補償金の帰属が誰にあるのかが重要な問題となります。
台湾の土地制度では、補償金の支払先は原則として登記簿上の名義人を基準に判断されます。そのため、相続や法人の合併・組織再編等により実質的な権利主体が変更されているにもかかわらず、登記名義の変更を怠っている場合、補償金を受け取れない、または補償金を巡る紛争に巻き込まれるリスクがあります。
特に外国企業の場合、日本側での組織再編や代表者変更に伴い、台湾での登記変更が後回しになりがちです。しかし、登記変更には公証・認証等の手続きが必要となるため、いざ収用が決定してから対応しようとしても間に合わないケースが少なくありません。
台湾で不動産を保有する日本企業にとっては、登記は「取得時に一度行えば終わり」ではなく、権利関係の変動に応じて継続的にメンテナンスすべき管理対象であるという認識が重要です。平時から登記名義と実態との乖離がないかを点検しておくことが、将来的な重大リスクの回避につながります。
日本法と台湾法の比較
最後に、日台の不動産法制の主な相違点を整理します。外国人の土地取得について、日本は原則自由であり相互主義の要件はありません。台湾は土地法第18条の相互主義に基づきます。日本人は取得可ですが国籍によるフィルタリングが存在します。日本人は選ばれた国の特権を有しているものの、法的根拠は相互主義にあることを理解する必要があります。
取得禁止区域について、日本は外国人であることを理由とした取得禁止区域はありません(重要土地等調査法による利用規制はあります)。台湾は土地法第17条により、林地、水源地、軍事エリア等は取得絶対禁止です。デューデリジェンスで土地の種類と禁止区域の確認が最優先事項となります。農地の取得について、日本は農地法により国籍問わず農業従事者・適格法人のみ許可されます。台湾は農業発展条例および土地法により、外国人の取得は投資案件を除き原則不可です。一般的な工場用地や別荘として農地を買うことはできません。
登記の効力について、日本は対抗要件であり公信力はありません。台湾は絶対的効力であり公信力があります。登記簿の信頼性が高い反面、登記手続きは厳格です。法人格の承認について、日本は外国会社の登記が必要です。台湾は認許制度廃止後、外国会社登記により権利能力を有します。手続きは簡素化されましたが支店登記等の実体は必要です。
相続の制限について、日本はありません。台湾は禁止土地の相続の場合、3年以内の売却義務があります。個人のオーナー社長等が保有する場合、相続対策が必要です。
まとめ
日本企業が台湾で不動産を取得することは法制度上十分に可能であり、日本は完全平等互恵国として有利な立場にあります。しかしその権利行使は無制限ではありません。土地法第17条による林地・水源地・軍事エリアの厳格な排除、土地法第19条による使用目的の制限、そして農業発展条例による農地取得の実質的な禁止など、日本国内とは異なるレイヤーでの法的検証が求められます。
台湾での不動産取得を成功させる鍵は、単なる物件情報の収集ではありません。その土地が法的に外国人が取得可能な種類か、自社の事業目的が土地法の用途制限に合致するか、現地法人スキームと日本本社直接取得のどちらが有利かという戦略的な法務判断にあります。
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